ハリオ V60 電動グラインダー レビュー|39段階調節の使い勝手

この記事のポイント
- ハリオ V60 電動グラインダーは39段階の粒度調節でエスプレッソからフレンチプレスまで対応
- コニカルステンレス臼でV60ドリップに最適な均一な粒度を実現
- 旧モデル(EVCG-8B-J)よりも粒度調節の精度が大幅に向上した新型
ハリオのコーヒーグラインダーラインナップに2024年以降の新型として加わった V60 電動コーヒーグラインダーコンパクトN(EVCN-8-B) は、旧来の EVCG-8B-J の後継モデルです。最大の改良点は粒度調節ステップが 旧モデルの粗い調整から39段階 に大幅に増加し、より細かい挽き目管理ができるようになった点です。
この記事では EVCN-8-B を実際に使用した際の評価、旧モデルとの比較、そしてV60ドリップとの相性を詳しくレビューします。
EVCN-8-B の基本スペック

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| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 刃の種類 | コニカル型ステンレス臼 |
| 粒度調節 | 39段階 |
| ホッパー容量 | 約40g |
| 粉受け容量 | 約15g |
| 本体サイズ | 幅12.5×奥行12.5×高さ27cm |
| 重量 | 約870g |
| コード長 | 1.5m |
コンパクトN の「N」はNew(新型)を意味します。旧モデル EVCG-8B-J との最大の違いは 粒度調節ステップ数の増加 です。
旧モデル EVCG-8B-J との比較
| 比較項目 | 旧モデル(EVCG-8B-J) | 新型(EVCN-8-B) |
|---|---|---|
| 粒度調節 | 粗い段階調整(数ステップ) | 39段階 |
| 刃の素材 | セラミック臼 | コニカルステンレス臼 |
| 粒度の均一性 | 良好 | さらに向上 |
| 粒度の調整精度 | 大まかな調整 | 細かい追い込みが可能 |
| 価格 | 約11,000円 | 約14,300円 |
新型への移行で最も実感できる改善点は、エスプレッソやエアロプレスなど「ちょっとの調整で大きく味が変わる抽出方法」への対応 です。旧モデルでは「もう少し細くしたいのに、次の設定に飛びすぎる」という問題が頻繁にありましたが、39段階なら1〜2ステップの微調整が可能です。
39段階の粒度設定を使い分ける
EVCN-8-B の39段階をざっくりと使い分けるとすると、以下のようなガイドラインになります。
| 粒度設定の目安 | 対応抽出方法 |
|---|---|
| 1〜8(極細〜細挽き) | エスプレッソ・モカポット |
| 9〜16(細〜中細挽き) | エアロプレス・コーヒーメーカー |
| 17〜25(中挽き) | V60 ハンドドリップ(最も相性が良い) |
| 26〜33(中粗挽き) | ネルドリップ・フラットドリッパー |
| 34〜39(粗挽き) | フレンチプレス・コールドブリュー |
V60 ドリップに最適な範囲は概ね 17〜23 あたりです。豆の焙煎度と好みの味わいによって数ステップの微調整を繰り返すことで、狙った風味に近づけることができます。
ハリオ V60 でハンドドリップを始める際は、まず 設定20 からスタートするのがおすすめです。抽出時間が2分30秒〜3分になるよう調整し、短すぎれば粒度を細かく、長すぎれば粗くしていきましょう。
コニカルステンレス臼の実力
EVCN-8-B はセラミック臼から コニカルステンレス臼 に刃を変更しています。コニカル(円錐型)ステンレス臼の特徴は以下の通りです。
均一性の高さ: 豆が刃の間を一定経路で通るため、粒のサイズが揃いやすく、抽出のムラが減ります。特にV60のような速い抽出では均一な粒度が味の均一性に直結します。
耐久性: セラミックと比べ金属臼は割れるリスクが低く、長期使用での性能劣化が少ないとされています。
摩擦熱の低さ: 高速プロペラ式と比べると摩擦熱が少なく、豆の香り成分の劣化を抑えます。
日常の使い勝手を検証
使いやすいポイント
コンパクトな本体: 幅・奥行きともに12.5cmのスクエア形状は、他の器具と並べてもスペースを取りすぎません。毎日キッチンに出しっぱなしにしても邪魔になりにくいサイズ感です。
操作のシンプルさ: 粒度調節ダイヤルを回して電源を入れるだけ。複雑な設定画面はなく、初心者でも迷わず使えます。
粉受けの使い勝手: 粉受けはドリッパーの下に直接置ける設計になっており、V60 ドリッパーとの連携がスムーズです。
改善を求めたいポイント
豆の投入量: ホッパー容量が約40gと少ないため、毎回豆を入れて使うスタイルが基本になります。大量に豆を入れておくストック型の使い方はできません。
静電気: コーン式グラインダーに共通の課題で、粉受けへの静電気付着はあります。使用後に軽く粉受けをタップすることで残粉を減らせます。
グラインド音: 電動グラインダーとして平均的なレベルですが、早朝の使用では家族を起こしてしまう可能性があります。
メリット
- +39段階調節でV60ドリップに最適な粒度を精密に設定できる
- +コニカルステンレス臼による均一な粒度でハンドドリップの質が上がる
- +コンパクトな本体でキッチンに置きやすい
- +V60ドリッパーとの組み合わせでそのまま受けられる設計
デメリット
- -ホッパー容量が40gと少なく、豆を都度入れるスタイルが必要
- -静電気によって粉受けに粉が付着する
- -電動グラインダーとして若干音が大きい
- -価格が旧モデルより高くなった(約14,300円)
旧モデル(EVCG-8B-J)との選び方

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旧モデルの EVCG-8B-J は現在も販売されており、価格は約11,000円と新型より約3,000円安くなります。
旧モデルがおすすめな場合:
- コーヒーを始めたばかりで、まず電動グラインダーを体験したい
- V60 ドリップのみで使用する予定で、エスプレッソへの転用を考えていない
- 予算を抑えたい
新型(EVCN-8-B)がおすすめな場合:
- エスプレッソやエアロプレスなど複数の抽出方法に対応したい
- 粒度の細かい調整でコーヒーの味を追求したい
- 長期的に使う1台として品質にこだわりたい
まとめ
ハリオ V60 電動グラインダーコンパクトN(EVCN-8-B)は、39段階という粒度調整の幅広さとコニカルステンレス臼の品質により、ハンドドリップ入門〜中級者の電動グラインダーとして完成度が高い 一台です。
旧モデルで課題だった「粒度設定の粗さ」が大幅に改善され、V60 ドリップはもちろん、エアロプレスやエスプレッソへの対応も実用レベルになりました。ハリオのエコシステムで統一したい方や、初めての電動グラインダーとして信頼できるブランドを選びたい方にとって、最適な選択肢のひとつです。
この記事を書いた人
Coffee Guide編集部
コーヒーを愛するライター・バリスタチーム。豆の選び方から抽出方法、カフェ文化まで、コーヒーに関するあらゆる情報をお届けします。
執筆者の経験
- バリスタ資格保持者
- 自家焙煎カフェ運営経験
- コーヒー輸入業界での勤務経験